赤ちゃん用清涼飲料水は本当に必要??
こどもが久々発熱しました。
こんな時買ってしまいがちなのが、ベビー用清涼飲料水。
赤ちゃんは脱水になりやすいので、水分不足にならないように注意は必要。
水だけでなくイオン(ナトリウム・カリウム)の補充も必要で、イオンの吸収には糖が必要になってきます。
ベビー用清涼飲料水は本当に吸収率がいいのか?
今回の発熱で、焦って買ってきたベビー用飲食物の糖分量を計算してみました。
私の独断と偏見、歯科衛生士的視点からやばそうなものもチョイス。
②ピジョン アップルウォーター 500㎖
③ベビーダノン いちご 1つ45g
④はじめてのカルピス 1パック100㎖
⑤野菜ジュレ 70g
まずは単純に糖質量の計算。この時点て衝撃。
わかりやすいように3gのスティックシュガー
①7本
②7本
③3分の2本
④3本
⑤2本
①のポカリについては大人用と糖質量もイオン量も同じ。浸透圧が赤ちゃんの体液と同じに調節してあり、普通のポカリを薄めてもこの浸透圧にはならないそう。
でも、糖質量・・スティックシュガー7本って。500㎖一気に飲まないにしても、一日ちょびちょび飲んでいたら、糖の取りすぎになります。これが生後3か月頃~OKだなんて、虫歯とかいう以前に怖いです。
②は果汁も含まれていますが、ポカリより甘くなく、さらっとしてます。
なのに7本。ポカリと同様与え方の注意が必要。
③いちごネズミに惹かれて買ってしまった!W
ヨーグルトといちごジュレの二層になっていて、普通に大人が食べても甘い!おいしい!ヨーグルトには乳糖(母乳に含まれている糖)が使われ、いちごジュレの中に他の糖分が入っています。6か月からとのことですが、離乳初期からこの甘さを覚えてしまうと依存しないか心配。45gと一つが小さいですが、スティックシュガー3分の2本は多い気もします。プレーンも少し砂糖入ってますし、普通のプレーンヨーグルトでいい気もします。
④ヤクルトと同様、乳酸菌により体に良いイメージのカルピス。乳酸菌は確かに体に良いですが、糖分の量・・100㎖のパックで3本。なかなかですね。味は、ちょっと薄めすぎたカルピス。でも十分甘い。
普通の500㎖のペットボトルなら15本・・と考えると、わざわざカルピスから乳酸菌を摂らなくてもいいように思います。
⑤野菜と書いていたら体に良いというのは落とし穴のことも。
こどもも飲みやすいように、スティックシュガーが2本入っています。しかも、ジュレやジュースにされた野菜は加熱処理されているため、野菜のビタミンはほとんど失われ、しかものど越しよくするため食物繊維も失われていて、もったいない気がします。せっかくなら、ジュレやジュースでなく、野菜そのものをサラダや料理で食べたほうがお得ですね。
親が知っておきたい糖分の種類
市販のものを買うときにこどもに与えるものなら特に注意してみておきたいのが、成分表示と原材料名。原材料名の中の糖の種類もいろいろあります。
よく書かれている
どう違うのでしょうか。
〚単糖類〛ブドウ糖
糖の最小分子。すぐに吸収される。砂糖より甘くなく、少し酸味っぱい後味。
〚二糖類〛砂糖
でんぷんを分解して得られたブドウ糖の一部を果糖に変えたもの。
血糖値が上がりやすく、太りやすい。
安価なため、大量消費しやすい。
①~⑤の商品のなかでは、①のポカリ以外異性化糖が使われていました。
子どもの血糖値の上昇は、その後の機能性低血糖状態により、糖質依存、過食、肥満、糖尿病、さらに精神が不安定になりやすくキレやすい子どもが増えているのも、質の悪い糖質摂取が原因とも言われています。
「じゃあ、スポーツドリンク薄めたらいいんですか?」
とよく聞かれます。
答えは、NO!
薄めると、糖だけでなくナトリウムなどのイオンまで薄まるので、体への吸収は
より悪くなります。
乳幼児は特に、低ナトリウム血症から水中毒をおこす危険性もあるため、注意が必要です。
ブドウ糖も虫歯の原因になる糖ですが、脱水予防で飲むならブドウ糖のみ使用していてナトリウムなどのイオンも充実している経口補水液などが適しているようです。
手づくり経口補水液、作ってみました!
水1L
糖20~40g ブドウ糖がベスト!
塩3g
今回は、1歳9か月の脱水予防のため、ブドウ糖は最小限の20gで。
味はほぼ水で、美味しくないです。甘くて口当たりのよい清涼飲料水と違い、常飲の癖がつかないのでこれくらいのほうがいいかも。
結論
今回購入したベビー用の飲食物は、ベビーではなくママが消費しました。
ママが一番糖質依存している現状です。知ってしまった以上、こどもに与えるのはやめました。
”子どもの健康は、親の知識と行動が作っている。”
行動が伴わない私に、ズドンときたフレーズでした。
<参考文献>